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2016.06.20

le coq sportif☓Bicycle Navi

Bicycle Navi特別座談_ロードレースから考察するデザインと自転車ウェアの関係

lecoq_1(左から河西啓介、伊藤良太氏、サッシャ氏)

機能とデザイン性を兼ね備えたスポーツウェアを展開するルコックスポルティフは、ツール・ド・フランスのサプライヤーとしての顔も持つ。ツールと自転車ウェア、そしてルコックの関係を3人が語らう。

自転車に必要な要素をデザインに落としこむ

河西 7月2日からいよいよツール・ド・フランスが開幕します。ルコックスポルティフ(以下、ルコック)さんは、今年もオフィシャルサプライヤーとして参加されていますが、そもそもツールとの関わりはいつ頃からだったんですか?

ルコックスポルティフ 伊藤(以下、伊藤) ツールが始まったのは1903年ですが、1951年に選手にウェアを提供したのが始まりでした。それが約40年続き、途中途切れた期間はあったものの、2012年からまたサプライヤーとして復活しました。

河西 サッシャさんはツールをはじめ、自転車ロードレースの解説もされていますが、やっぱりウェアによって選手を見分けたりするんですか?

サッシャ 基本的には同じ形のジャージですが、じつは色にトレンドがあって、少し前までは黒が流行ってたんですよ。今は青が多いかな。全チーム変えてくれると分かりやすいんですけどね(笑)。ちなみに、とあるスペインのチームジャージは黄色なんですが、ツールのときだけはピンク色のジャージを着ていました。

河西 黄色のマイヨ・ジョーヌはツールでは優勝者の証ですからね。でもなぜ黄色なんでしょうか?

lecoq_2

サッシャ 一般的には、レース主催者であるスポーツ新聞「ロト」の紙面が黄色であったからと言われてます。でも諸説あるようです。そういえば、ツール100周年のときは初めて夜間レースが開催されましたが、そのときのマイヨ・ジョーヌには反射素材が使われてましたよね。

伊藤 胸元の「100」という文字が光るようにデザインしてあったんですが、自転車乗りにとって必要な要素をデザインとして落としこむのもサイクルウェアを考えるうえで大事なことです。

河西 素材についてはどうですか?

伊藤 サイクルジャージは昔はウール素材を使っていたんですが、羊が持っている保温性、撥水性、抗菌性を生かした、天然素材では最強と言われる素材なんです。いまはそれに代わる高機能な素材が続々出ていて、チームジャージもすごく進化しています。

河西 ちなみに選手が着るレースジャージとレプリカジャージに違いはあるんですか?

伊藤 使っている素材が違うので軽さが違います。なので、通気性や発汗性なども変わってきます。まさにグラム単位の違いです。

サッシャ 空気抵抗を考慮して作られたエアロスーツを着ると風の抵抗は約10%軽減されるそうです。長時間高速で走ることを考えるとこれは大きいですよね。でも、僕らのような一般のサイクリストは空気抵抗をいかに減らせるか考えるより、通気性に優れる方がいい。だって、窓が開かないクルマなんて乗りたくないじゃないですか(笑)。それよりも、いかに快適に走れるか、そっちの方が重要ですよね。

lecoq_3

自転車ウェアのハイブリッド化

河西 近年、自転車レースが以前よりメジャーになってきているので、サイクルジャージで街中を走ってる人をよく見かけるようになりました。実際にウェアをデザインしている伊藤さん自身、それは感じますか?

伊藤 はい、僕らも、ユニフォーム的な雰囲気は残しつつも、シルエットを少しゆったりさせて、ファッションのひとつとして着てもらえたらと思ってデザインしています。

河西 ジャージはグラフィックがオシャレなので、シャツのインナーに着るとか、そういった着こなしもバイシクルナビでは提案しています。以前はジャージはピタピタで着るのがカッコイイと思ってましたが、この歳になるとそれはいろんな意味でハードルが高い(笑)。いまはワンサイズ大きめぐらいがちょうどいいなと思ってます。

サッシャ そういう意味ではサイクルウェアも多様化してきてますよね。ハイブリッドというか、自転車にも乗れるんだけど、普段づかいもできる。以前は、リュックに着替えを詰めて、オフィスに着いたら着替えて仕事するというのが普通でしたが、いまは速乾性のいい素材を使ったり、デザイン的にもシックなものが増えてきて自転車に乗るときの洋服選びもラクになりましたよね。

伊藤 自転車通勤して、そのまま仕事ができる……僕たちもそういったウェアの開発も進めています。

河西 話はサイクルジャージに戻りますが、やっぱり1番人気はマイヨ・ジョーヌですか?

伊藤 じつは意外とそうでもないんです。自転車レースを知っている人は恐れ多くて着れないみたいです。

lecoq_4

サッシャ たしかに「君、どれだけ速いの?」って言われそうで(笑)。でも、レース会場に行くと日本はジャージで観戦に来ている人がほんとに多い。自転車レースに対してのリスペクトが高いんです。だから、ヨーロッパの選手たちは日本のファンが世界一だって言ってます。

河西 同じ日本人としては嬉しいですね。

サッシャ だから、もっと気負わずにマイヨ・ジョーヌを着れる文化にしたいですよね。

河西 じゃあ、今度「マイヨジョーヌ・ミーティング」やりましょう! みんな黄色いウェアを着て。

サッシャ それいいですね。埼玉クリテリウムとかは、ツール・ド・フランスのリーダーたちが来る大会だから「マイヨ・ジョーヌでレースを見よう!」なんてルコックさんにキャンペーンやってもらったらどうかな。ゴール前500mぐらいを黄色で埋め尽くせたらすごいですよね。

伊藤 面白そうですね。じつは社内でも何かやりたいねって話してたところなので検討してみます。

サッシャ さっきも言いましたが、日本人はスポーツをリスペクトして見るのが長所でもあり短所でもあると思うんです。一方でヨーロッパ人はスポーツをお祭りとして楽しむのに長けている。そういう部分を見習って、黄色いマイヨ・ジョーヌを着てレース観戦を楽しむ、ってのもありかもしれませんね。

Bicycle Navi 2016年夏号掲載(2016年6月20日発売)
photo_Takaaki Miura

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伊藤良太/デサントルコックスポルティフチーフデザイナー
来年創業135周年を迎えるルコックスポルティフのチーフデザイナー。実際にツール・ド・フランスにも足を運び、自転車レースからもデザインのインスピレーションを得ている。
サッシャ/ラジオDJナレーター
ラジオDJ、ナレーター、タレント、スポーツ実況と幅広く活躍。もともとツール・ド・フランスのファンで、それがきっかけで2002年よりJ Sportsサイクルロードレースの実況を担当。
河西啓介/バイシクルナビ編集長
2003年より編集長を務める。クルマ、オートバイにも造詣が深く、姉妹誌「NAVICARS」「MOTO NAVI」の編集長も兼任。趣味は4年目に突入したトライアスロン。本人いわく「ゆるトラ派」

「HISTORY OF TOUR DE FRANCE AND LE COQ SPORTIF-英雄と雄鶏。勝利に愛された、栄光の歴史」→http://www.lecoqsportif-jp.com/history/

Bicycle Navi Official Facebook→https://www.facebook.com/bnavinet/

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