1. HOME
  2. BICYCLE
  3. Bicycle People‐自転車界の挑戦者たち‐Vol.25矢野大介[ラファジャパン代表]③

LIFE STYLE

BICYCLE一覧へ >

2015.01.25

なぜラファは自転車のビジネスをやるのか。いまでもその原点から強くインスパイアされる

Bicycle People‐自転車界の挑戦者たち‐Vol.25矢野大介[ラファジャパン代表]③

hon_D3_4324

指針となる目標があれば間違った方向には進まない

 矢野さんを筆頭に、レースに関わるスタッフが皆、こうした意識を徹底している野辺山シクロクロスが、年々参加者を増やしているのは当然のことに思える。だが、大会の規模や参加人数を大きくすることより、もっと大切なことがあるのだという。
「極端な言い方をすると、人数や売り上げは結果論でしかない。野辺山の参加人数がどれだけ増えたかより、新たな女性が何人いるか、子供の参加者がどれだけ増えたかの方が重要なんですよ。それは、新しい市場だからです。既存市場を相手にシェアの話をしても、それはただのパイの奪いあいにしかならない。だったら新たな市場を自分達で生み出せばいい、というのが僕たちの考えです。これはラファも、野辺山も全く同じですね。ラファが魅力的なブランドになることで自転車の市場が広がり、野辺山がいいレースになることで、シクロクロスの市場が広がる。それが実現できれば、後から自然と数字はついてきますから」
 こうした姿勢を徹底するには、そこを目指して判断すれば間違いない、という指針となるような目標が有効だという。たとえばラファでは、数年前から「ロードレースを、世界で最もポピュラーなスポーツとすることに最大限の努力をする」という第一スローガンを挙げている。確かに自転車はそのポテンシャルを持つスポーツだが、全世界でポピュラーなサッカーを超えるのは現実的ではない。だがこの目標で、ラファがブランドとしてどうあるべきか、社員全員の目指すべき方向が明確になるのだ。

hon_D3_4388今年7月に東京・千駄ヶ谷にオープンしたRapha Cycle Club Tokyo。サンフランシスコ、シドニー、ニューヨークvol.25 Daisuke Yano 、ロンドン、大阪に続く6番目の直営店だ。

「僕がサイモンに出会った頃に比べて、ラファは格段に大きくなりました。全員が同じベクトルに向かうのは至難の業だし、これだけ社員を抱えると、利益もきちんと確保しなくてはいけない。でも年に数回あるロンドンでのミーティングに行くと、僕は必ず強いインスパイアを浴びて帰ってこられるんです。それはミーティングで交わす会話の方向性が、7年前と全く変わらないから。なぜ、ラファは自転車のビジネスをやるのか。私たちのミッションはなにか。今もその確認からミーティングが始まります。サイモンも、自分がCEOの間は、ラファは絶対に変わらないと言っていますね」
 規模は大きくなっても、スタッフのクリエイティビティを尊重する自由な空気は残されている。いまやラファを象徴するプロジェクトとなった、世界各国を駆ける模様を映像と写真と文章で伝えるドキュメント「ラファ・コンチネンタル」や、ライディングイベント「ラファ・ジェントルマンズレース」も、そうした社風から生まれたものだ。
「ラファの面白いところは、僕らが日本でやったことに対して、いろんな国から反応があること。自転車のウェアブランドいう枠を越えた活動ができて、それを世界中に発信でき、人を集めることもできる。これだけ大きな影響力を持つブランドは他にありません。これだけの満足感とやりがいは、ラファだから味わえるものだと思います」

hon_D3_4352
矢野大介/Daisuke Yano
1972年生まれ。2009年にRaphaやIndependent Fabricationのショールームを兼ねた八ヶ岳バイシクルスタジオを設立。2010年から野辺山シクロクロスレースを主催。現役のC1エリートシクロクロッサーでもある。

文/齋藤春子 写真/加藤アラタ

BICYCLE一覧へ >

  • KTM RC250 CUSTOM PAINT PROJECTKTM RC250 CUSTOM PAINT PROJECT
  • motorimodamotorimoda
  • shopbannershopbanner
  • nc21_teikinc21_teiki
  • teikikoudokuteikikoudoku

ページ上部へ戻る