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2016.04.10

NAVI CARS SPECIAL INTERVIEW-AKIO TOYODA

トヨタ自動車・豊田章男社長に聞く-クルマづくりで いちばん大事なこと、なんですか?

自動車に関わる仕事の中で、その大元になるのはやはりクルマを「つくる」ということだ。つまり自動車メーカーである。現在、名実ともに世界一の自動車メーカーであるトヨタ自動車。その代表である豊田章男社長に伺った。自動車メーカーの社長って、どんな仕事ですか? そしてクルマをつくる喜びって、どんなものですか?

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若者の「クルマ離れ」ではなく我われが遠ざかったのではないか

 タイムリミットはわずか15分。
 緊張しつつ待っていると、その方が現れた。「じゃあ早速始めましょう!」と言い、席に着く。
 今回の特集、「自動車のハローワーク」のトップを飾るのは、トヨタ自動車株式会社社長・豊田章男さん。クルマを「つくる」という仕事について、そして世界一の自動車会社の社長という仕事について、章男社長は開口一番、こう言った。
「我々はハードウェア・メーカーですが、『クルマをつくる』というだけでなく、『クルマをどう使えば楽しいのか?』というソフトウェアについても、ここ数年で結構やってきました。なぜなら私は就任以降、世の中で〝若者のクルマ離れ〞と言われることに対して、決して若者がクルマに興味がなくなったわけではない、我われメーカーがクルマから遠ざかったんじゃないか? と言い続けてきたからです」
 章男社長が就任する前も、もちろんトヨタは世界有数の自動車メーカーだった。だが送り出すクルマそのものは率直に言って、我われクルマ好きをワクワクさせるようなモデル……とは言い難かった。ちょうどその頃、言われ始めたのが「若者のクルマ離れ」という言葉だ。
 昔とは違って様々な情報が溢れ、趣味は多様化し、しかも携帯電話でつながることができる。だから若者はクルマから離れた……という世論に対し、トヨタ自動車の社長自らが「自分たちこそが、魅力を感じてもらえるクルマを作っていなかったのではないか」という見解を示したことは、今から思えば日本の自動車業界にとって、大きな転換点だった。
「若者が離れたのではなく、我々がちょっと違ったところへ行っちゃったんじゃないの?と。そこで最初は中古車事業を手がけたのですが、すると皆さん結構興味があるということがわかりました。クルマ離れと言ってもコンビニに行けばちゃんとクルマ雑誌は置かれているし、手にとっている人もいる。東京オートサロンや大阪オートメッセを見ても、若い人はたくさんいらっしゃる」
 章男社長といえば、「Gazoo」での活動を知る人も多いだろう。年に一度開催されるトヨタ・ガズー・レーシング・フェスティバルを始めとして、様々なイベントで「メーカーの垣根を越えてクルマ好きを増やそうよ」という活動を続けている。
 こういった「クルマをどう使えば楽しいのか?」ということを伝える体感イベントが増えたことも章男社長就任以降のことだ。確かに近年のトヨタは徐々に変化している。
「クルマをどう使うか?そして使うためのライフスタイルはどうか?我われはクルマのスペックを売るのではなく、クルマを使うためのストーリーを作り、そのスタイルを売っていく必要がある。そういう取り組みを意識してきました」

toyota_2クルマ好きからは“モリゾウ”の名前でも知られる、国内ラリーやニュルブルクリンクでのレースにドライバーとして出場する章男社長。

社長じゃなくモリゾウならどんなクルマも良いと言える

 ではそれは具体的に、社長としてどういう仕事に反映されているのだろうか?
「私はエンジニアではないため、エンジニアと直接会話をしたいという願いから、以前から運転の師匠やデザインの見方の家庭教師のような方から直接学んできました。いま社長として担っている役割が、トヨタの商品決定会議の議長なわけですから、ここでOKを出したら市場に出す準備が始まる。だから私の役割は、クルマをゼロから作るということではなく、いわば最後のフィルター。ここを通ったら市場に出てしまう責任がある。だから、実際にクルマを作っているエンジニアとの共通言語を持って会話できるよう、勉強を続けてきました」
 章男社長には〝モリゾウ〞という愛称がある。クルマ好きの方ならご存知だろう。章男社長はそのモリゾウの名前でニュルブルクリンク24時間レースや国内ラリーに、ドライバーとして出場してきた。それは自身の運転技術を向上させると同時に、モータースポーツの現場に関わることで我々ユーザーの直接の反応を知るためでもある。
「私はラリーなどのレース、そしてオートショーなどのイベントにもなるべくサプライズで出るようにしています。なぜならそういう場では直接お客様の反応を見て知ることができるからです。そうしていると次第に笑顔で声をかけていただけるようになりました。たとえばトヨタの車種について『いろいろと迷うようにになりました』とか、『クルマを買い換えるタイミングが早くなりましたよ』とか。若い方だと、『今回出た新車が、中古車になるのを待ってます』とか。そういう声が聞けるようになったことは嬉しい。それに何より嬉しかったのは、モリゾウならばトヨタのクルマだけでなく、クルマそのものの話をしていい相手なんだなと思っていただけるようになったことですね」

up_3超多忙なスケジュールのなか取材に応じてくれた章男社長。インタビュー後、聞き手の河口まなぶさんと編集長・河西との記念撮影に応えてくださった。

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1956年生まれ 愛知出身。1984年トヨタ自動車入社。Gazoo事業部などを経て2002年取締役、2009年取締役社長に就任する。“モリゾウ”の名前でレース活動も行い、そのアクティブさと明るい人柄により多くのクルマ好きから愛されている。

聞き手/河口まなぶ 写真/安井宏充

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