CAR

ジブリの画像が無料で使用できるようになったので
クルマのシーンだけ集めてみた。その1

みんな大好きジブリ映画! その公式画像の無料提供が開始されたので、さっそく使ってみました!

文/高梨達徳(Noto NAVI Cars) イラスト/スタジオジブリ

2020年9月18日より、日本を代表するアニメ製作会社「スタジオジブリ」が、これまで公開してきた作品の場面画像の無料提供を開始しました。今回提供されたのは、スタジオジブリ作品の中でも比較的新しい8作品で、画像数はなんと400枚! その中でも、SNSなどで小ネタに使えそうな(?)クルマやバイクが登場しているシーンを、Moto NAVI Carsが独自の基準でセレクション! 作品と一緒にご紹介しちゃいます。

まず1作品目は、2013年に公開された「風立ちぬ」。雑誌「モデルグラフィックス」にて宮崎 駿監督が連載していた漫画を映像化した作品で、日本の航空技術者である堀越二郎をモデルにした物語に、堀 辰雄の同名小説の要素が組み合わされています。日本を代表するアニメーターであり、映画監督でもある庵野秀明氏(代表作は「エヴァンゲリオン」シリーズ、「シン・ゴジラ」など)が主演声優を務めたり、宮崎監督が引退作と宣言するなど映画の内容以外でも話題が絶えませんでした(宮崎監督は引退を撤回して次回作を制作中)。時代設定が大正後期ということもあり、古き良き自動車がジブリらしい姿で登場しています。まだ、トラックが普及しておらず、牛で飛行機を牽引するなどというシーンも。

続いての作品は、宮崎 駿氏が企画と脚本を担当し、その息子である宮崎吾朗氏が監督を務めた2010年公開の映画、「コクリコ坂から」です。賛否両論あった吾朗氏の初監督作「ゲド戦記」の公開から5年、監督としての真価を問われた2作目の原作は1980年代の少女漫画。演出や設定だけではなく、主要登場人物の名前を変更するなど、大幅に改変されたのも特徴です。1963年の横浜を舞台にした高校生の淡く切ないラブストーリーには、オート三輪や路面電車など、当時大活躍だった乗り物が登場。そして肝心の恋の結末は……ぜひ作品でお楽しみください!

せっかくなので海を題材にした作品をもうひとつ。2008年公開の「崖の上のポニョ」(時代的なもので、トップページにFlashを使っているのでご注意ください)です。海沿いの町を舞台にした、人間になりたい魚の女の子、ポニョと、保育園児の宗介がつむぐ物語は、これでもかと宮崎 駿ワールドが全開。モチーフとなったアンデルセンの童話「人魚姫」は、監督が9歳の時に初めて触れた文学作品だとヴェネチア映画祭の記者会見でコメントしています。起承転結よりも疾走感を重視したと言われる本編に登場するクルマは、宗介の母が運転するピンク色の軽自動車。ナンバーがちゃんと黄色になっているところがポイントです。主題歌を歌っていた「藤岡藤巻と大橋のぞみ」の藤岡藤巻が、元「まりちゃんズ」だったのを知った時は全身に衝撃が走りました(笑)。

お次は言わずとしれた大ヒット作、「千と千尋の神隠し」の冒頭に登場する、主人公である千尋の父が運転するクルマを見てみましょう。左ハンドルのセダンで、細長いヘッドライトとうっすら見えるリアのエンブレムは、なんとなくアウディ風ですが真偽のほどはいかに。両親が豚になっても食べ続けてしまうシーンの料理は、本当に美味しそうで観るたびにお腹が鳴ってしまいます。世界各国で公開され、日本国外でも大ヒットとなった本作は、2002年にベルリン国際映画祭のコンペ部門に長編アニメーションとしては初めて出品され、最優秀作品賞である金熊賞を受賞。2003年には第75回アカデミー賞長編アニメーション部門を受賞しました。

そして最後に紹介するのは、2014年に公開された米林宏昌監督作品の「思い出のマーニー」です。イギリスの作家、ジョーン・ゲイル・ロビンソンの児童文学作品を下敷きに、原作のイングランドのノーフォーク州から北海道へと舞台が変更されています。今回公開された画像では、札幌に住む主人公の佐々木杏奈が、病気療養で訪れる親戚の家に向かう冒頭のシーンの四駆が登場しています。Dピラーの形状からランドクルーザーの40もしくは60がモデルかと思いましたが、リアゲートが横に開いているので初期型パジェロやランドローバー・ディフェンダー的な要素も……? 詳細は映像にてご確認ください。

さて、今回公開された8作品の中で、クルマが登場したのは5作品。「平成狸合戦ぽんぽこ」など、クルマがキーとなる作品はいつ公開になるのか? 一体どんな場面が公開されるのか? 編集のネタ的にはとても気になるところです(笑)。さっそくSNSでは大喜利などで利用されているユーザーも増えていますので、気になったあなたは、スタジオジブリのHPをいますぐチェック!

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