YAMAHAの本気。新型MT-09が発表されたぞ!
見た目も中身も大刷新のニューストリートファイターが登場!
文/高梨達徳(Moto NAVI)
2020年10月28日、ヤマハ発動機はクロスプレーン・コンセプトに基づいた新型ロードスポーツモデル「MT-09 ABS」を欧州向けに販売することを発表した。2014年に初登場し、2017年のモデルチェンジを経て3代目となった新モデル。常に時代の最先端を捉えたデザインに加え、大きく進化した性能に迫る。
注ぎ込まれた最新技術やはり、イチバン気になるところは890ccまでボアアップされたDOHC直列3気筒の新型エンジンだ。これまでも、そのトルク感と高回転での伸びが多くのライダーを虜にしてきたが、ピストンやコンロッド、クラックシャフトなどを新設計し、さらなる軽量化に成功。燃料供給も一新され、高出力化と燃費向上の両立を実現した。
最先端で快適ライド2015年にYZF-R1に搭載された電子制御6軸IMU(INERTIAL MEASUREMENT UNIT)。バイクの加減速やコーナリングなどの動きに瞬時に反応して制御するシステムは、これまでの機能を維持したまま50%の小型化、40%の軽量化に成功。トラクションやブレーキをコントロールし、あらゆる場面でライダーを支援する。スロットルバイワイヤやクイックシフトは、ライダーの意思をより俊敏にマシンへと伝達する。
他の追従を許さないオリジナルデザインそしてなによりも、気になるのはヘッドライトのデザインだろう。これまでも、その強い個性的なデザインで我々を驚かせてきたMTシリーズ。今回は、空気の流れや音の波をテーマにデザインされ、小型のLEDヘッドライトやサイレンサーなどをエンジンを中心に凝縮。余分なカバー類を排除し、よりシャープなスタイリングを実現した。走行中に聞こえる音にまでこだわってデザインされ、エアインテークの吸気音やエキゾーストは細部にわたって調律されている。
日本では2021年春頃の販売か?アルミホイールやアルミダイキャスト製フレームなど、最新の技術で製造された各パーツも軽量化に剛性アップと強化されている。ここまでこだわり抜かれた1台なら、プライスも大幅にアップするかと思いきや、先に発表された北米モデルでは400ドルほどのアップにとどまっている。日本での販売価格に換算してみると、ギリギリ110万円を切るはず……。本来ならば、来年度のモーターサイクルショーで主役の1台になってたMT-09。日本での販売は2021年春以降とのこと。まず、国内初お披露目はどのタイミングになるのか? 今後の展開も要チェック!