MOTORCYCLE

【DUCATI】1・5・9・2・2・4【SUPERLEGGERA V4】

ドゥカティってやつは、ときどきとんでもないバイクをぶっこんでくる。
こちらの「スーパーレッジェーラV4」もそのひとつ。
「超軽量」を意味するどストレートな名前は伊達じゃない!

文/日越翔太 写真/高柳 健

その翼はMotoGPマシンをも凌駕する。まさに最強のドゥカティ!

1195万円。
そんな衝撃の値札を引っさげたモデルが、ドゥカティのスーパーレッジェーラV4だ。ベースは同社のスーパースポーツモデル、パニガーレV4で、フレームやホイール、カウル、さらにはスイングアームまでもカーボン化することで、乾燥重量をわずか159kg(152.2kg/レーシング・エグゾースト装着時)というとんでもない数値に抑え込むことに成功。スクランブラーシリーズの400ccモデル、スクランブラーSIXTY2ですら167kgあるのだから、スーパーレッジェーラV4のとんでもない軽さがわかるはずだ。

そこに224PS(!)を発揮する998ccデスモセディチ・ストラダーレ90° V型4気筒エンジンを組み合わせている。参考までに、パワーウエイトレシオ(車重÷馬力)は約0.71kg/psを達成。ベースとなったあのパニガーレV4ですら約0.82kg/psほどなので(これも十分とんでもないが)、そのすごさがわかるだろう。思わずドゥカティ自身が、「現在現実可能なすべてのテクノロジーが凝縮されている」と語るほどの一級品なのである。

ちなみに、機能的にはもちろん、ビジュアル的にも大きな特徴となっているウイングレットは、現行のMotoGPマシン、デスモセディチをも上回る効力を発揮。つまり、この一点においては間違いなくMotoGPマシンすら凌駕する地上最強のマシンなのだ(市販車なのに!)

なお、生産数は世界500台限定。実はすでに日本からも数台のオーダーが入っているという。つまり、この国のどこかには、現物を見ずに注文した熱狂的なドゥカティスタがいるということだ。ドゥカティというブランドのバイクが、そこまで人を惹きつける理由は何なのだろう?
秘密はその身にまとう緋色のみぞ知る……?

DUCATI SUPERLEGGERA V4
●サイズ= 全長――mm×全幅――mm×全高――mm ●ホイールベース=1480mm ●シート高=835mm ●タイヤ=前120/70 ZR17、後200/60 ZR17 ともにピレリ製ディアブロ スーパーコルサSP ●タンク容量=16.0L ●乾燥車重=159(152.2)kg ●エンジン=998cc 水冷V型4気筒デスモドロミック4バルブ ●最高出力=224 ps/15250rpm(234ps/15500rpm) ●最大トルク=11.8 kgm/11750rpm(12.0kgm/11750rpm) ●価格 ¥11,950 ,000 ※世界限定500台。カッコ内はレーシング・フルエグゾースト装着時