CAR

ジブリの画像が無料で使用できるようになったので
クルマのシーンだけ集めてみた。その2

みんな大好きジブリ映画! その公式画像の無料提供が開始されたので、さっそく使ってみました!

文/高梨達徳(Noto NAVI Cars) イラスト/スタジオジブリ

2020年9月18日より、日本を代表するアニメ製作会社「スタジオジブリ」が、これまで公開してきた作品の場面画像の無料提供を開始しました。これまで提供された作品は24作。画像数はなんと1178枚! ひとまず画像の無料提供は終了とのことですが、その中でもSNSなどで小ネタに使えそうな(?)クルマやバイクが登場しているシーンを、Moto NAVI Carsが独自の基準でセレクション! 作品と一緒にご紹介しちゃうという企画の第二弾です(第一弾はこちら)。

集英社コバルト文庫の看板作家だった氷室冴子が、徳間書店の雑誌、「アニメージュ」で連載していた「海が聞こえる」を映像化したのは1993年のこと。劇場用ではなく日本テレビ系のアニメ・スペシャルでした。高知県を舞台に地元の高校生と東京からの転校生による青春劇には、懐かしい日本車をモデルにした車両が数多く登場。はりまや橋には、観光地らしく多くのバイクが駐車されている風景も。いまではこんな停め方もできませんね。雑誌のクルマ広告も懐かしい(笑)。内容もさることながら、当時注目を集めたのは製作陣です。若手スタッフに1本制作を任せることコンセプトとし、監督は青春アニメの劇場版を数多く手掛けていた望月智充を外部から招集。原画監督には佐藤勝也、脚本は丹羽圭子(中村薫名義)と、のちにジブリ作品には欠かせないスタッフが抜擢され、スタジオ・ジブリとしては宮崎駿や高畑勲が全く関わらない初めての作品となりました。

1982年の山形が舞台の「おもひでぽろぽろ」を手掛けたのは、日常的な描写が今でも世界中から評価され続けている高畑勲監督。結婚を急かされる27歳のOLタエ子が、10日間の休暇中に農業を体験しながら新しい出会いと昔を振り返る内容となっています。なんと言ってもこの作品イチバンの特徴は、山形に向かう途中の夜行列車で現れる小学校5年生のタエ子じゃないでしょうか。回想シーンだけではなく、現代でもあれやこれやとやらかしてくれます。そんな作中には、田舎生活ではなくてはならない軽トラックやバスが当時の雰囲気そのままに表現されています。なかでもタエ子の相手役である、柳葉敏郎演じるトシオの愛車スバルR-2が大活躍するのですが、今回公開された画像には、車内の映像のみ。ぜひ作品をご覧になって確認してください。

高畑勲監督で、乗り物が登場する作品といえば、1994年公開の「平成狸合戦ぽんぽこ」は外せないでしょう。多摩ニュータウンの開発が始まった昭和40年代の西東京では、その土地に住む狸たちが開発を阻止するために、「化け学」を駆使して人間と対立。地蔵や稲荷に化けて驚かし、地元民の信仰を盾に開発を止めようと抵抗するという内容。機動隊の特殊車両や建設会社のトラックを事故に追い込んだりと、ある意味クルマが一番登場する作品かもしれません。内容的には、仲間の命が奪われるなどシリアスな展開もありつつ、これまでのジブリ作品の主人公が映り込んだり、この時代には登場していないテレビゲームを狸たちが使うなどバラエティー要素は満点。家族で鑑賞したくなる作品のひとつです。

最後にご紹介するのは、音楽ユニット「CHAGE & ASKA(現CHAGE and ASKA)」の楽曲用プロモーション・フィルム「On Your Mark」のです。コンサート演出用にASKAが思いついた演出を、CHAGEがスタジオジブリに相談すると、宮崎駿も初めての試みに興味を示し快諾。1995~96年のコンサートツアー「SUPER BEST3 MISSION IMPOSSIBLE」の会場で上映されました。声優などを一切使わず、音楽と効果音だけで構成された映像は、その完成度の高さから、いまだに多くのアーティストが影響を受けているそう。ジブリ作品の「耳をすませば」の公開に合わせて同時上映を行った際も、ジブリファンからの長編映像化の声が、多く集まったそうです。地表が放射能で汚染され、地下に住まざるを得なくなった近未来を舞台に、翼の生えた少女を空に帰そうと奮闘する2人の警察官が乗っているのは、黄色いアルファロメオのジュリエッタスパイダー。クルマ好きの宮崎監督らしいチョイスがこんなところにも現れています。

前後編にわたって紹介してきましたが、皆さんの好きな作品は登場したでしょうか? あんまり外出しづらい昨今、懐かしい作品を観ながら、のんびりと過ごしてみるのもいかがでしょうか?

前編はこちら